平成28年5月18日、19日に開催されました九州老健大会で当施設から2演題発表してきました。
取り組みから発表までは相当な期間がかかりましたが、施設ケア充実の一歩が踏み出せたものと思います。
演題 「多面的なケアによる褥瘡予防 ~エアマットに頼らない施設を目指して~」
発表者 (介護福祉士 清水 良太)
概要 ご利用者の褥瘡を予防するために、病床転換し開設した2年前は高機能なエアマットを使用した予防策が中心であった。しかし、寝返り程度が可能なご利用者にはエアマットを使用することで出来る能力も奪われてしまう結果となる。本当に必要な方だけに使用することを決定し、多職種で身体状況を評価し、活動面や参加面で職員の関わりを多く持ったことで大幅に削減することができた。中にはベッドと車いす間の移乗が見守りで可能となった大成功事例も経験できた。
演題 「終の棲家としての老健の役割 ~終末期における個別ケア・サクラ委員会の第一歩~」
発表者 (介護主任 眞﨑 勝久)
概要 開設以来、67例の看取りを行ってきた。
今回、委員会を設置するなど一歩ではあるが、目標とする「最後を穏やかに迎える」ケアへ
近づくことが出来た。
しかし、個別性が高いケアであるだけに依然として課題は残る。ご家族によるケア(これまでの人生を共存してきた)は我々には到底できず、温かい最期の時間(とき)を共に過ごして頂くために重要なケアである。
個室の環境や時間帯による職員配置の問題などの課題もあるが、これまでにご家族から感謝の言葉を頂いたことで職員の自信となっており、看取りケアがいつかは全職員の誇りとなることを期待している。